隣の席の不思議系彼女
隣の壺山とうるさい野崎
「良いぬ~ん、羨ましいぬ~ん。安城。
美少女壺山の隣でさ。

いっつも話してるし、仲良さそうだよなぁ。
あ~あ。席代わりてぇ」

昼休みの教室。
購買パンを二人で食いながら、本当に羨ましそうに言う野崎。

「……いや、あいつ結構大変だぞ?
逆に席代わってやりたいわ」

「え、なになに?! 

安城って壺山のこと、あいつとか呼んじゃう感じなわけ?!
結構大変とかって、そんだけ関わりあるってことなわけっ?!

そーゆー仲なわけっ?!」

なわけないし。

違う、と首を左右に振りながら苦笑いを浮かべた。

ってか、パンくず口から散らさないで欲しい。
汚い、こっち向くな。

野崎はなにをそんなに興奮してんだか。
なおも至近距離からギャーギャーと騒ぎたてる野崎に後退り、顔を背ける。

と、そんなことをしてるときだった。
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