隣の席の不思議系彼女
「野崎、まさかお前そっち系……?」

「待て待て親友! 違うだろ!
そこじゃないだろ?!」

何を赤い顔でキョドってるんだこいつは。
そこじゃないってなんだよ。

「あー、えー、うー……。
昨日から刺激が強い。俺は席に戻る……」

バカ野郎~~~~!
と、何故か叫びながら野崎は席まで走って行った。
近いから走る必要もないのに。

「何だろうな、あいつは」

「……安城無自覚?」

「え?」

野崎から壺山に目を向ける。
ぽっと頬を染めた壺山が、俺を見上げていた。

「なんで壺山まで赤いの?」

「……」

無言で目をそらされた。
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