隣の席の不思議系彼女
「はいはい、おはよーさん。
じゃ、朝のホームルームを……って、安城、壺山。
朝からイチャイチャ禁止。

せんせー心が砕けそうなんですけどー。
まじハートブレイク。
こないだ振られたばっかなのにさー」

「はぁ?」

訳がわからない。
先生と野崎の態度で、クラス中の視線が俺達に注がれている。
これ、デジャヴ?

「付き合ってる一択」

「ほら、やっぱりじゃんかー!」

「頭なでなで羨ましい!」

クラスメイトが口々に言う。

頭なでなで……?

……!
あ!!
い、いつの間に……。

俺は、壺山の頭を撫でていた。
あれ、なんで……?

「壺山、また何かに巻き込んだな?
それともハメたな?」

「違うから……」

目を合わせない壺山から、慌てて手をのける。
どうして俺、こんなこと……?
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