隣の席の不思議系彼女
「あーもう、いいなー。
せんせーにも幸せ分けてくんない?
はいじゃー点呼とりまーす」

随分おかしなセリフだな、おい。
脈略がないな、おい。

それにしても……。
どうして俺、いつの間に壺山の頭を……?

手に残る柔らかな感触と、自分がしでかしたことを認識した途端に、かっと頬が赤くなるのを感じた。

何やってんだ俺!

だから野崎も壺山も先生も、おかしなこと言ってくるはずだよな。
まず俺がおかしいんだな?
熱い顔を手で仰ぎながら考える。
なんでだ?

うーん、と頭をひねっているうちにホームルームが終わり、ついでに1時限目も終わっていた。

「そう言えば、いつの間にか手を繋いだりしてたし……。
抱きつかれても全然嫌じゃないし……。
今度は頭を撫でてた……?」

一人もごもご言っていると、いつものように隣から声がかかる。
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