隣の席の不思議系彼女
えー。マジか……。
あれ以来言われないな、って地味に安心してたんだけどな。

だってさ、豪邸のパーティに正装で出席、なんて敷居高すぎない?
俺、普通の高校生だし、一般人だし庶民だし。
上流階級に混ざるなんて怖いって。

あーあ、壺山が忘れてたとか、パーティが中止になったとか、期待してたんだけど。

「……? 安城、どうしたの?
またボケボケしてるの?
本当におじいちゃんになっちゃうの?」

「違うから」

壺山ミラクルを受け流しつつ、うなだれた。
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