隣の席の不思議系彼女
「野崎君、そろそろチャイム鳴るわよ?
席に戻らなくって良いの?」

「……! 美少女が俺の名前呼んでくれた! しかも心配までっ!」

壺山の一言で、野崎ははいは~い! 心配ありがとう!! と喜びながら一目散に席に戻って行った。
単純だなぁ、野崎。

「……あのチョップ痛そうだったから。
早く安城が開放されないかなって……」

……!
それって、俺を心配して、野崎を追い払ってくれたってことか?

てかなんで野崎は「野崎君」で、俺は「安城」で呼び捨てなんだ?

「あ、ありが……」

「放課後一緒にいる約束したけど、頭がチョップで凹んだ人とは一緒にいたくないから」

……。
俺の心配じゃなかったんだな?
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