隣の席の不思議系彼女
あっさりと扉を開けて、手招きする壺山。
俺は仕方なく渋々と部屋へ入った。

「ひっろい! 何だこの広さ!」

「うーんと? 教室くらい? かな?」

ことも無げに言うなよ……。
普通じゃねぇんだよ。

「お前さ、お嬢様だって自覚、ある?」

「え? お嬢様?
多少、ほかの人の家とは違うかも? って思ってはいるけど?
お嬢様? わたしが?」

……なんで自覚がないかなぁ……。

「思いっきりお嬢様じゃねぇか!」

「そうなの?」

って、不思議そうな顔してんじゃねぇよ!
明らかにお嬢様だろうがよ!
さっき言葉遣いも変わってたろうがよ!

「まぁ、取り敢えず座って」

「あ? おお」

促されてローテーブルの前に座る。
ふかふかのクッションが気持ち良い。
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