隣の席の不思議系彼女
こいつはこういう変わったやつなんだ、やってることに意味はない。
考えるだけ無駄なんだ、多分そういうことだ。

俺はため息をついた。

「この紅茶、美味しくない?
別のに変えてもらおうか?

あ、砂糖が足りないの?
それともレモン? ミルク?」

紅茶を飲みながらため息をつく俺に、声がかかる。
違うんだけどなぁ……。

「いやいや、紅茶は美味しいから。
そうじゃなくて……って、もーいいや」

言っても無駄だろう。
俺は言葉を濁して苦笑いを浮かべた。
きょとんとした顔の壺山が、じっとこちらを伺っている。

「安城、あのね……」

[麗歌お嬢様、安城君、お夕食の支度が整いました」

「ああ、はい。すぐ行きます」

行こう、安城。と、壺山は立ち上がった。

「あ、おお……」

壺山、さっき何を言いかけたんだろう……?
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