隣の席の不思議系彼女
なんだっけ? ヘッドハンティング?
言いながら壺山は笑っている。

ことも無げに言うなよ!
……今、俺、三ツ星レストランの味しめちゃったわけ?!
てかこいつ、毎日そんな飯を食ってるわけ?!

「壺山、俺、今日は色々と驚いたわ……」

「そう?」

……やっぱり壺山は壺山だな。
ブレない。

壺山に一般常識が通じないことを、改めて知った。

「壺山、俺、今日はもう疲れたかも。
メンタルが追いつかないし。
そろそろ帰るわ」

「そうなの? 送ろうか?」

……。
送るって……。
この調子ならきっと、運転手付きの黒塗りの車だったりするんだろうな……。
俺が突然そんな車で帰ったら、親兄弟がビビるだろうがよ。
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