隣の席の不思議系彼女
ごろりとベットに寝っ転がって、携帯を手にする。
3コールくらいで奴は電話に出た。

「裏切り者~~~~!」

「第一声がそれかよ」

俺は苦笑いを浮かべながら返事をした。

「彼女いない同盟組んでたと思ってたのに~~!!」

「なんだその同盟! 知らねぇわ!!」

センスねぇな、野崎。
ネーミングセンスと言い、内容と言い。

「あ~はいはい。
いつの間にか彼女持ちな親友は、知らないでしょうね~。

どうせメッセージも着信も無視して、壺山とイチャイチャしてたんだろ?

こんっちくしょーーーー!!」

ちょっとやめて、電話口で叫ぶの。
今耳にきたわ。
しかもがっつり勘違いしてるし。

「……野崎、耳痛いから喚くな。
壺山とは付き合ってないから勘違いの攻撃やめて。

着信とメッセージは、飯食ってて気づかなかった」

部屋に戻ってきといて正解だった。
こんなん岳に聞かれたら、驚かせるとこだった。
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