隣の席の不思議系彼女
廊下を歩きながら、窓から入ってくる風を感じる。
秋も深まってきているこの季節、涼しくて気持ち良い。
過ごしやすくて好きな季節だ。

あ、確か3週間後は文化祭だっけか……。
秋の定番行事だよなぁ~。

って、そんなことじゃなくて!
隣を歩く壺山をちらりと見やる。

「で?」

「え?」

「なんで俺と?」

「理由いる? はい論破」

「理由いるって、いるよ!
それさっき聞いたし!
てか、論破してねーよ!!」

マジなんなんだ壺山。
わけわからん。

「……理由ないと、一緒にいちゃいけない?」

……なんで急に寂し気? 

ってかしおらしい? 
いやいや、壺山がしおらしいとか何なんだ?
さっきの勝手に決定して見下ろしていた高圧的な態度を思い出せ、俺!
< 6 / 143 >

この作品をシェア

pagetop