隣の席の不思議系彼女
「……わたしね、来月、誕生日なの。
16になるの。結婚出来るんだよ?
だから、安城君……」

ああ、壺山って秋生まれなんだ?
何となくイメージ的に春なんだけど、違ったか。

「って、うわっ!!
ちょっと壺山!!」

抱きついてきた壺山を、慌てて受け止める。
わけわかんないやつだけど、受け止めないでいて転ばれでもしたら大変だ。

「安城君の、お嫁さんに、して」

……!!
まさかの逆プロポーズ?!
え、母親と弟と親友の目の前で?
こいつマジなに考えてんの?

室内の空気がおかしいぞ?
さっきと違って誰も何も言わないし……。

俺はため息混じりに、壺山に言い聞かせる。

「……いや男は18だから。
結婚できる年齢」
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