隣の席の不思議系彼女
「壺山、どうなってるんだ?」

「……仕方ないかぁ……。
じゃ、説明するね」

「……?」

壺山以外の皆が、不思議そうに壺山を見つめている。

「小学校低学年の時、クラスメイトで、しかも近くに住んでたのは思い出したよね、安城君?
助けてくれて、ありがとうね」

椅子に座った壺山はにこりと笑って、突っ立っている俺を見上げる。

「あ、ああ……」

別に、と、顔をそらす。
あまりに綺麗な瞳で見つめてくるから、恥ずかしくなった。

「でね、安城君のお父さんの働く会社。
前の町からこの町に本社移動したよね?」

「そうね、その転勤で引越して来たんだわ。
なんで壺山さんが知ってるの?」

俺がよくわからない、と返事に困っていると、母さんが代わりに返事をした。
まぁその辺の事情は、母さんの方が詳しいだろう。
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