隣の席の不思議系彼女
おーい……。
何言ってるんだお前……?
パーティの参加はともかくとしてだ、軽く結婚、とか言うなよな。

ほら見ろ。
皆、口を開けて何も言えなくなってるじゃないか。

しばらくの沈黙の後、父さんがおずおずと声を絞り出した。

「……お、お嬢様、まさかうちのせがれを……?」

「はい。
大好きです、恩人です。
幼い頃に将来を約束しました。
わたしの旦那様に、なって欲しいんです」

俺に大好きです、なんて一言も言ったことないだろ?
振り回してるだけで、そんな気持ち今の今まで知らなかったんですけど?

てか、今の状況。
俺じゃなくて父さんに告白してるみたいになってるんですけど?
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