隣の席の不思議系彼女
は、はぁ……。
さすが金持ち? 溺愛? なんて言ったら良いんだ?

「更に噂では、社長室にはお嬢様の特大写真が高価な額縁に入れられ、壁に飾られているらしいし、どうやらお嬢様には内緒で毎日護衛をつけているとか。

お誕生日、それに様々な記念日。
その全てをお嬢様のためにお時間を作られておられるとかなんとか。
お誕生日なんてそれはもう豪勢なものらしく……」

「……さっきから父さん、らしい、とか噂では、とかどうやら、とか。
曖昧だなぁ。

そんな漫画かドラマかみたいなお嬢様がいるわけないじゃん。
しかもそれが壺山なわけないじゃん。

ま、確かに家は大きかったけど」

俺は真顔でおかしなことを言う父さんに笑えてしまった。
ケラケラ笑っていると、母さんも笑い出した。
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