隣の席の不思議系彼女
後ろには昨日出会った執事さんが控えている。
よかった、無事に帰ってきたんだ。

今言われたことはあえて気にしないことにした。うん、それがいい。

「わたしに会いたくなったの?」

さっき会ったばかりなのに。
それに明日学校で会えるのにおかしい、とクスクス笑っている。

……自意識過剰か。

「いや、違うから」

「え、違うの……?」

……だから、急に寂しそうな顔するなって。
きっぱり言ったは良いけど、こっちが悪いことしてる気分になるだろ。

「……送ってやれなかったから。
無事に家についたか心配になって……」

うん、嘘はついてない。
父さんに促されたとはいえ、確かに心配だったし。
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