はじめては全部きみでした。



色々考えていると喉が渇いた。

先輩からもらった飲み物を一気に喉に流し込んだ。




「ヒナちゃんそれ…!!」

「え…?」




甘くて美味しいのに少し変な味。


頭がフワフワする。


なんだろうこれ。



すごく気持ちがいい……




「ヒナちゃん、大丈夫?」

「……せんぱい」

「そんな可愛い目で見ないでよ…」



優しく頭を撫でるのに
何故か切なそうな顔で私を見つめる


どうして?


そんな顔するの。



「せんぱい…わたしのこときらい?」

「何でそうなるの」

「だって……こわい顔してる」




優しい顔で笑って

優しい声で名前を呼んで






ーーーーーーー日向





頭の中に響く声


その声はーーーーーー誰?







「………好きだよ。ずっと…ヒナちゃんが好きだよ。この世界中の誰よりも…君のそばにいたい」






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