はじめては全部きみでした。



「久しぶり…かな?」

「久しぶり…です」




少しの間沈黙が続いた。



それを破ったのは、



「何も…聞かないでくれるかな」



先輩だった。




「えっと…」

「お願い…」




聞いたら……私たちの関係が変わってしまうから。


そういうことなの…?




「ひとつだけ…」

「……うん」

「どうして私のこと守ってくれるんですか?」

「ーーーー守るって約束したでしょ」





ー今度こそ約束するー

ー俺が君を守るからー

ー絶対に君を、泣かせないからー



そうかーーー


先輩は……

そうなんだ。





「…はい」




なんでもいい。


少しでも長く

先輩とこうしてわらいあえるなら






< 120 / 171 >

この作品をシェア

pagetop