はじめては全部きみでした。
衣装合わせが終わり、残りの看板作業を終えた。
一人夜道を歩きながら空を見上げた。
「んーーー、今日は星がよく見えない…」
残念だな。
ふと、公園のことを思い出した。
もう結弦くんは現れないとわかっているのに
どうしても行きたくなってしまった。
「…よし」
公園へ向かう足は少しずつ早くなる。
公園の前について言葉を失った。
この公園がーーーーなくなるの??
結弦君との思い出がたくさん詰まっている公園…。
「……いや…」
私達の繋がりは…全部、なくなってしまうんだ。
もう、結弦君の体温もキスの味も
思い出せなくなるーーーー
神様、
これが罰なの?