はじめては全部きみでした。
啓介と付き合い始めて一週間。
正直、いまだに何が変わったのかわからないけど、しいていうなら啓介が前より優しくなった気がする…ような。
「まだキスしてないの?ていうか手も繋いでないの?」
「そういうの…想像できない」
「まあずっと幼馴染だったからね」
「なっちゃんは初めて手を繋いだり…その、えっと…キスとかはどんな風だったの…?」
「別に普通よ。イガは奥手だったから全部私からだし」
「なっちゃんすごい…!でも、全部って…?」
「まだヒナにははやいけど〜」
なっちゃんが耳打ちでいやらしい単語を並べた。
「な、な、なっちゃん!!!」
「ふふ、可愛いなあヒナは」
なっちゃんは大人だ…。
同じ年なのにどうしてこうも違うんだろう。