はじめては全部きみでした。
少し開いた窓から冷たい風が入ってくる。
秋の匂い。
先輩は笑いながら
うん、って。
わかってる、って。
先輩。
先輩が好き。
尊敬してる。
憧れている。
先輩がーーーーーーー
「でも……」
私は知ってしまったんだ
「ごめんなさい…っ」
これは恋じゃない。
知ってるから。
もう、知ってるから。
恋が、愛が、どんなものなのかって。
「私ーーーーー好きな人が、います」
もう、迷わない。