はじめては全部きみでした。
***
「遊園地行かないか?俺とヒナ、それから…名月と名月の彼氏で」
啓介が言った。
別れ話をするはずだったのに、ダブルデートに誘われるなんて。
「名月も彼氏をヒナにあわせたいんだってよ。行くよな?」
「うん…いくよ」
なっちゃんがそんな風に言っているのに断れるわけがない。
「良かった」
凄く安心している顔をする啓介。
不安にさせていたのだと悟った。
「…啓介、帰ろう」
今更遅いのかもしれない
だけどーーー結弦君への想いは止まらない