はじめては全部きみでした。



身体が硬直する。



震える足で、振り向いた。





「なんでよ………ヒナ!!!!!」

「なっちゃん…これは…」

「なんでヒナがイガんちから出てくるの!?なんでよ!!」

「なっちゃん、あのね、きいて」

「聞きたくない!!!!!帰って!お願い帰って!!!!」



身体を強く叩かれ、結弦君のうでを掴んだ。




「待って、なっちゃん…結弦君!!」

「千代、話を…」

「聞きたくない!お願いヒナ………帰って…」



なっちゃんの顔は、見たこともないくらい、私を睨んでいた



「……わかった」



結弦君と目が合う。



結弦君………大丈夫、私待ってるから



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