はじめては全部きみでした。


「先輩のせいじゃないですよ。だから謝らないでください…」



私だって誤解を解こうとしなかったのだから。



「なんか泉さん、前よりずっといい顔してるね」

「えっ…そうですか?」

「うん。それに話しやすくなった」



それはきっと…

結弦君のおかげ。


それに先輩は、少し結弦君に似ている。



背丈とか、髪型とか…




「そうだ、ライン交換しよ」

「えっと…」

「…だめ?」



悲しそうな顔をする先輩…

ずるいな…



「いいですよ」


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