はじめては全部きみでした。
「好きなものはある?」
「本とか映画とか…絵画とか…」
「好きなことから夢ができるかもしれないよ」
好きなことから…。
「まだ二年生なんだしそんなに悩まなくても大丈夫だよ」
先輩はそう言って
「ご飯いこ」と笑った
「でも…」
またそんなところを誰かに見られたら。
中学時代の悪夢を思い出す。
「もう少し俺の話聞いてくれない?」
「……それなら」
興味があった。
先輩の話に。
自分のためにもなると思った。