【短編】本日、総支配人に所有されました。
公休日は予想外な一日!?
疲れているのに深い眠りにつけず、何度も目を覚ましては時間を確認する。


やっと眠りについた時には、朝八時を過ぎていてカーテンの隙間から、陽射しが入り込んでいた。


寝不足気味で火照りのある身体、更には疲れが抜けずに気だるく、鉛の様に重だるい脚でベッドから降りる。


カーテンを勢い良く開けて、心地良い柔らかな陽射しを全身に受け止め、まだ寝ていたい気持ちをリセットする。


急遽、支配人とお出かけする事になり、楽しみな気持ちもあったが緊張感も重なり、何度も目を覚ましてしまったのである。


今日は暖かい一日になるらしいので、フリルのついたオフホワイトのブラウスにスカート、春らしく淡いグリーンのカーディガンという清楚系なコーディネートに決めた。


いつもなら楽さを選んで、ジーンズにシャツとかチュニックとかの組み合わせにしちゃうんだけれど・・・

支配人とお出かけするんだから、少しでも綺麗に見られたい。


・・・そう思う事事態が恋の始まりなんだろうか?


本当は明日、月曜日が公休だったが、支配人が今日、日曜日が休みになったので、同様に変更された。


決定された月間シフトの公休だが、明日は希望休ではなかった為に支配人の一存で変更されてしまったのだ。


幸い、友達との約束もなく何にも予定はなかったのだが・・・。


社員寮を出て、十時に指定された待ち合わせ場所まで行くとカジュアルな服装に身を包んだ支配人が立っていた。


「おはようございます!」


ジャケットに黒いインナー、ベージュのチノパン、前髪を下ろしているので雰囲気も違うが、すぐに支配人だと気付いた。
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