【短編】本日、総支配人に所有されました。
簡単に説明がまとめられ、一気に話が終結してしまった。
唖然とする私を他所に店長さんは悔しそうに嘆いた。
「一颯が初めて女の子の名前で予約して連れて来たから、てっきり彼女だと思ったのよ。篠宮さんは素直で可愛いし、一颯が好きなタイプかなって思ったのに残念!」
私の事はさておき、支配人の好きなタイプは素直で可愛い子なんだ。
ツンケンしている割には可愛い子が好きだなんて、意外だな。
キャリアで仕事も出来て綺麗な女性が支配人にとっては相応しい気もするが、実際の気持ちは想像とは違うものなんだな、と思う。
「……依子には似てる気がする」
「依子?…た、確かに依子系かも!」
よりこ、頼子、依子!?
"よりこ"とは誰ですか?
私に似てるんですか?
先日の寝言から気になってはいたが、確認も出来る訳もなく現在に至るが、ついに明かされる時が来た気がする。
チャンスは今しかない、勇気を出して聞いてみようと思う。
「あ、あのぉ…よ、よりこって…?」
勇気を絞り出して聞いたのに、返信はあっさりとしたもので・・・
「あぁ、依子は犬だよ。ばあちゃんが飼ってるポメラニアンの犬の名前」
と支配人が言った。
いぬ、犬…なのね。
「篠宮さんが依子みたいに目が丸くて可愛いねって話なの。一颯も依子も両思いだから、私の事を依子は牽制するのよ」
詳しく聞くと、よりこちゃんはポメラニアンのメスで、名前は漢字で書くらしく"依子"、実家のおばあさんが飼っているらしい。
たまに実家に帰ると依子ちゃんは支配人の側を離れずに、一緒に寝たりするらしい。
寝言で「おはよ、依子」って言った事も、依子ちゃんだと思って抱き寄せられた事も、話の一連を聞いたから納得出来た。
唖然とする私を他所に店長さんは悔しそうに嘆いた。
「一颯が初めて女の子の名前で予約して連れて来たから、てっきり彼女だと思ったのよ。篠宮さんは素直で可愛いし、一颯が好きなタイプかなって思ったのに残念!」
私の事はさておき、支配人の好きなタイプは素直で可愛い子なんだ。
ツンケンしている割には可愛い子が好きだなんて、意外だな。
キャリアで仕事も出来て綺麗な女性が支配人にとっては相応しい気もするが、実際の気持ちは想像とは違うものなんだな、と思う。
「……依子には似てる気がする」
「依子?…た、確かに依子系かも!」
よりこ、頼子、依子!?
"よりこ"とは誰ですか?
私に似てるんですか?
先日の寝言から気になってはいたが、確認も出来る訳もなく現在に至るが、ついに明かされる時が来た気がする。
チャンスは今しかない、勇気を出して聞いてみようと思う。
「あ、あのぉ…よ、よりこって…?」
勇気を絞り出して聞いたのに、返信はあっさりとしたもので・・・
「あぁ、依子は犬だよ。ばあちゃんが飼ってるポメラニアンの犬の名前」
と支配人が言った。
いぬ、犬…なのね。
「篠宮さんが依子みたいに目が丸くて可愛いねって話なの。一颯も依子も両思いだから、私の事を依子は牽制するのよ」
詳しく聞くと、よりこちゃんはポメラニアンのメスで、名前は漢字で書くらしく"依子"、実家のおばあさんが飼っているらしい。
たまに実家に帰ると依子ちゃんは支配人の側を離れずに、一緒に寝たりするらしい。
寝言で「おはよ、依子」って言った事も、依子ちゃんだと思って抱き寄せられた事も、話の一連を聞いたから納得出来た。