【短編】本日、総支配人に所有されました。
いつの日か、婚礼の介添人はしてみたいとは思うけれど・・・。
「今夜のブッフェは小規模だから、そんなに大変じゃないと思うよ。休憩が終わり次第、会場に来て。俺は先に行くから、時間までゆっくりしてね」
星野さんは忙しいのか、食べ終わると直ぐに席を立ってしまった。
食器を下げた後にバイバイと手を降る姿は、まるで少年の様に若々しかった。
「……はぁっ、緊張したぁ。私、カッコイイ男性って免疫がなくて近くに居るのが苦手なの」
星野さんが居なくなった後に優月ちゃんが漏らした本音。
緊張してたのは気付いていたけれど、そんな理由だったとは思いもよらなかった。
「私も緊張するよ。星野さん、アイドルグループに居そうだもんね。あの笑顔にキュンってくるよね」
「キュンってするけど、苦手なの!高校生の時に大学生の気になる人が出来て告白した時があって…その人、本当にカッコイイ人だったけど、性格が凄く残念な人だった。
お前なんかが俺に告白してきて恥ずかしいとか散々言われたの。それからトラウマになっちゃって、怖いの…」
「…優月ちゃん」
間違っても星野さんはそんなタイプの男性には見えないが、優月ちゃんにとっては同じカテゴリーに入ってしまうのかもしれない。
何て声をかけたら良いのか戸惑っていると、ガタンッと椅子を引く音が隣側から聞こえた。
誰だろう?と振り返ると支配人で、気が付いた時には頬杖をつきながら座っていた。
「そんな男はロクでもない奴だから、付き合わなくて正解だったな。性格が歪んでるんだから、顔も大した事はなかったんだろう。中里の目の錯覚だったと思うぞ?」
「今夜のブッフェは小規模だから、そんなに大変じゃないと思うよ。休憩が終わり次第、会場に来て。俺は先に行くから、時間までゆっくりしてね」
星野さんは忙しいのか、食べ終わると直ぐに席を立ってしまった。
食器を下げた後にバイバイと手を降る姿は、まるで少年の様に若々しかった。
「……はぁっ、緊張したぁ。私、カッコイイ男性って免疫がなくて近くに居るのが苦手なの」
星野さんが居なくなった後に優月ちゃんが漏らした本音。
緊張してたのは気付いていたけれど、そんな理由だったとは思いもよらなかった。
「私も緊張するよ。星野さん、アイドルグループに居そうだもんね。あの笑顔にキュンってくるよね」
「キュンってするけど、苦手なの!高校生の時に大学生の気になる人が出来て告白した時があって…その人、本当にカッコイイ人だったけど、性格が凄く残念な人だった。
お前なんかが俺に告白してきて恥ずかしいとか散々言われたの。それからトラウマになっちゃって、怖いの…」
「…優月ちゃん」
間違っても星野さんはそんなタイプの男性には見えないが、優月ちゃんにとっては同じカテゴリーに入ってしまうのかもしれない。
何て声をかけたら良いのか戸惑っていると、ガタンッと椅子を引く音が隣側から聞こえた。
誰だろう?と振り返ると支配人で、気が付いた時には頬杖をつきながら座っていた。
「そんな男はロクでもない奴だから、付き合わなくて正解だったな。性格が歪んでるんだから、顔も大した事はなかったんだろう。中里の目の錯覚だったと思うぞ?」