【短編】本日、総支配人に所有されました。
「何だ?お前も食べさせて欲しいのか?物欲しそうな顔して…。ほら、口開けな?」
支配人がチョコレートを一粒選び、私の口元へと運ぶ。
ゆっくりと口を開くと、口の中にチョコレートが押し込まれた。
もぐもぐと頬張ると口の中にチョコレートとオレンジの絶妙なバランスの味わいが広がる。
チョコレートを味わいながら考える。
支配人が食べさせてくれた時、私の舌先は指になんて触れなかった。
わざと、だったんだ。
「PCの画面を見ろ」
支配人がマウスをカチカチとダブルクリックし、本店ホームページの客室紹介でロイヤルスイートルームのページを出す。
椅子の背もたれから覆いかぶさるように私を包み込み、私の頭上の横に支配人の顔があり、かなりの急接近の姿勢にトクン・・・トクン・・・と胸が高鳴る。
「バトラーって知ってるか?」
「いいえ…」
「日本では馴染みが薄いが、海外では当たり前のようにあるサービスだ。バトラーとは簡単に言うと…執事だな」
「へぇー…初めて知りました」
支配人に詳しい話を聞くと本当に専属の執事のようなもので、お客様のご要望にお答えしてルームサービスを用意したり、ランドリーに洗濯物を運んだり、要件を言い渡されれば外出する事もある、そんな仕事内容。
「本店ではロイヤルスイートのみ、バトラーが存在する。お忍びで宿泊した芸能人などのお世話もするぞ。後々、当ホテルでもロイヤルスイートのみ、バトラーを付けようかと思っている」
「……そうなんですか。…お客様も喜ぶんじゃないでしょうか?」
「はぁ?呆れた奴だな。いい加減、察しろよ。この話の流れから気付かないのか?お前がやらないか?との話だ」
支配人がチョコレートを一粒選び、私の口元へと運ぶ。
ゆっくりと口を開くと、口の中にチョコレートが押し込まれた。
もぐもぐと頬張ると口の中にチョコレートとオレンジの絶妙なバランスの味わいが広がる。
チョコレートを味わいながら考える。
支配人が食べさせてくれた時、私の舌先は指になんて触れなかった。
わざと、だったんだ。
「PCの画面を見ろ」
支配人がマウスをカチカチとダブルクリックし、本店ホームページの客室紹介でロイヤルスイートルームのページを出す。
椅子の背もたれから覆いかぶさるように私を包み込み、私の頭上の横に支配人の顔があり、かなりの急接近の姿勢にトクン・・・トクン・・・と胸が高鳴る。
「バトラーって知ってるか?」
「いいえ…」
「日本では馴染みが薄いが、海外では当たり前のようにあるサービスだ。バトラーとは簡単に言うと…執事だな」
「へぇー…初めて知りました」
支配人に詳しい話を聞くと本当に専属の執事のようなもので、お客様のご要望にお答えしてルームサービスを用意したり、ランドリーに洗濯物を運んだり、要件を言い渡されれば外出する事もある、そんな仕事内容。
「本店ではロイヤルスイートのみ、バトラーが存在する。お忍びで宿泊した芸能人などのお世話もするぞ。後々、当ホテルでもロイヤルスイートのみ、バトラーを付けようかと思っている」
「……そうなんですか。…お客様も喜ぶんじゃないでしょうか?」
「はぁ?呆れた奴だな。いい加減、察しろよ。この話の流れから気付かないのか?お前がやらないか?との話だ」