気づけばいつも、君がいて。
君は相棒。
暖かな、春の日差し。

頬を撫でる風が心地いい。

いつもは近所の人の声や車の音で騒がしい住宅街が、今は静まり返って、その雰囲気がなんだか新鮮だ。

空には優雅に鳥が飛んで、ほんのり花の匂いがする。

そんなのどかな景色の中、なぜ私たちは…

「あおいっ!…はやいっっ…まってよー…はぁはぁ」

息を切らしながら坂道ダッシュをしているのだろうか。

「お前が寝坊すんのが悪いんだろうが!俺は巻き添え食らったんだ!むしろ被・害・者!」

1メートルほど先にいる私の幼なじみー碧から耳がキーンとするほど怒鳴られて、へいへい、私が悪うございましたぁーと、首をすくめた。
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