ただただ、そこに居たかった。それだけ。
「美穂。給食だから席を変えて。」

惰性で過ごしている学校。

話しかけてくれるのは、確かに変人だけだろう。

例えば宇津志 飛鳥さんとか。

一匹狼の彼女なら関係はないのだろう。

私が、スクールカーストの底辺だって。

頭が良くたって、簡単に底辺にいける。

バカでも、頂点にたてる。

その差は何かがいつも分からない。

給食は中学校でもあるのが田舎の学校の常識だ。

隣町は大都会だというのに、駅がない、交通の弁は悪い、畑だらけ。

そんなのどかな田舎でも、スクールカーストはあって、私は底辺で、ただそれだけ。

頭が良かったら先生に味方してもらえるかといえばそうではない。
むしろ長いものに巻かれる先生は世の中にうじゃうじゃいるもので、
そういう先生は配慮を知らない。

私が大人嫌いになった一因でもある。


絶望的な中でも、何とかなっているのは、多分、
あの時のことが未練タラタラにも心の主要部分にあるからで、
そうでなければ、私はどうなっていただろうか?

想像がつかない。
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