愛想笑いの課長は甘い俺様
*4*

朝になって、昨日よりさらにマシになった感じはする。


課長が休みもゆっくりしろって言ってくれたけど、体も軽くなったしじっとしてるのはもったいない。



「ゴホッゴホッ」



やっぱり熱の次は咳だよね。


マスクをしながら洗濯、掃除を済ませ念のため午前診の病院に行くことにした。


外は寒いけど晴れていて気持ちいい。


「風邪じゃなかったら、服でも買いに行くんだけどなぁ」

こういう時に風邪ひきなんて恨めしい…。


診察を終えて、近くのスーパーで食材を買い足しして帰ったけれど、暇になると課長のことばかり考えてしまう。



今ごろ課長何してるんだろ。
って、休みか。


今日来るかな?
いやいや、来ないし。


来てももう大丈夫なんだからお断りしよう。
いや、来ないから…



ゴホッゴホッゴホッ!



何考えてんの私…。



熱に浮かされて頭がどーにかなっちゃったんだ。


あんな裏表のある課長なんて、怪しいと思ってたんだから、いまさら。




にしても…



あのときは酔った勢いとはいえ、私も酷いこと言ったな。

課長が悪いわけじゃないのに八つ当たりみたいなこと言っちゃって。



いつも私に対して冷たい目を向けてたのは、私のそういうところが見えてたのかもしれない。

昨日だって心配して来てくれたのに。




結局、私の方が腹黒いのかもな…。


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