Perverse
そう強く願った時。
私と柴垣くんの間に人が入り込み、掴まれていた腕が解かれた。
反射的にその人を見るとそこには。
私の願いを神様が聞き入れてくれたのか。
もしくは更なる追い打ちをかけるための悪魔の思惑なのか。
美しい使い魔という表現がピッタリな竹下さんが、私に向かって冷ややかな視線を投げかけていた。
「柴垣さん、おはようございまぁす」
竹下さんは私を露骨に無視すると、さっきまで私を閉じ込めていた柴垣くんの腕にまとわりついた。
「おはよ」
チラリと竹下さんを見ると、興味なさげに短く挨拶してさり気なく腕を解く。
それでも懸命に柴垣くんに触れて話しかけている竹下さんを見ていると私の足は次第に遅くなる。
柴垣くんが何度か私に声をかけてくれたけれど、私は二人に並ぶ気にはなれず、二人の背中は人混みに紛れてしまった。
途端に私の腕が熱くなる。
柴垣くんに触れられている時は痛くて堪らなかったのに、見えなくなると恋しくて熱く疼きだす。
自分の感情と身体がコントロールできなくてどうしようもない。
心と身体は全部で好きだと叫んでいるのに…。
私と柴垣くんの間に人が入り込み、掴まれていた腕が解かれた。
反射的にその人を見るとそこには。
私の願いを神様が聞き入れてくれたのか。
もしくは更なる追い打ちをかけるための悪魔の思惑なのか。
美しい使い魔という表現がピッタリな竹下さんが、私に向かって冷ややかな視線を投げかけていた。
「柴垣さん、おはようございまぁす」
竹下さんは私を露骨に無視すると、さっきまで私を閉じ込めていた柴垣くんの腕にまとわりついた。
「おはよ」
チラリと竹下さんを見ると、興味なさげに短く挨拶してさり気なく腕を解く。
それでも懸命に柴垣くんに触れて話しかけている竹下さんを見ていると私の足は次第に遅くなる。
柴垣くんが何度か私に声をかけてくれたけれど、私は二人に並ぶ気にはなれず、二人の背中は人混みに紛れてしまった。
途端に私の腕が熱くなる。
柴垣くんに触れられている時は痛くて堪らなかったのに、見えなくなると恋しくて熱く疼きだす。
自分の感情と身体がコントロールできなくてどうしようもない。
心と身体は全部で好きだと叫んでいるのに…。