Perverse
番外編
「私、アイツがいるなんて聞いてないんだけど」
週末金曜日の仕事帰り。
私は楓と沙耶ちゃんを誘って。
柴垣くんは上原くんを誘って、柴垣くんの家で宅飲みをすることになった。
柴垣くんと付き合い出してはや三ヶ月。
楓と沙耶ちゃんに報告がてら四人で飲んだことはあったけれど、こうやって家に招待して五人というのは初めてのことだ。
いつもみたいに外でもよかったし、私の家でもよかったのだけれど。
本当は少しだけ、自慢したくなってしまったのかもしれない。
彼の家のキッチンを自分の好みに変えて自由に使っている、というこの状況を。
「アイツが来るって知ってたら、来なかったのに」
3人でキッチンに立ち、不機嫌にそう言ったのは、サラダにするレタスをブチブチとちぎっている楓だ。
「私は知ってましたよ。だから結菜さんに口止めしたんです。楓さんが来ないって言うと思ってたから。昔のことなんだから、もういい加減に許してあげたらいいじゃないですか」
カラリと揚がった唐揚げを器に盛り付けだした沙耶ちゃんは、面倒くさいとばかりに溜め息をつきながら苦笑いした。
「許す許さないの話じゃないのっ。生理的に無理なのよっ」
声を荒らげた楓の言葉を聞きながら、私はキッチンで栽培し始めた小さなパセリの鉢植えから、いくつかパセリをちぎって洗うとキッチンペーパーで水気を切った。
生理的に無理なんて、本当にそんなことあるんだろうか。
週末金曜日の仕事帰り。
私は楓と沙耶ちゃんを誘って。
柴垣くんは上原くんを誘って、柴垣くんの家で宅飲みをすることになった。
柴垣くんと付き合い出してはや三ヶ月。
楓と沙耶ちゃんに報告がてら四人で飲んだことはあったけれど、こうやって家に招待して五人というのは初めてのことだ。
いつもみたいに外でもよかったし、私の家でもよかったのだけれど。
本当は少しだけ、自慢したくなってしまったのかもしれない。
彼の家のキッチンを自分の好みに変えて自由に使っている、というこの状況を。
「アイツが来るって知ってたら、来なかったのに」
3人でキッチンに立ち、不機嫌にそう言ったのは、サラダにするレタスをブチブチとちぎっている楓だ。
「私は知ってましたよ。だから結菜さんに口止めしたんです。楓さんが来ないって言うと思ってたから。昔のことなんだから、もういい加減に許してあげたらいいじゃないですか」
カラリと揚がった唐揚げを器に盛り付けだした沙耶ちゃんは、面倒くさいとばかりに溜め息をつきながら苦笑いした。
「許す許さないの話じゃないのっ。生理的に無理なのよっ」
声を荒らげた楓の言葉を聞きながら、私はキッチンで栽培し始めた小さなパセリの鉢植えから、いくつかパセリをちぎって洗うとキッチンペーパーで水気を切った。
生理的に無理なんて、本当にそんなことあるんだろうか。