Perverse
会社では有能だと重宝され、社員からは実績を鼻に掛けず人を立てる謙虚な人間だと慕われ。
他人よりも少し目立つ容姿のおかげで勝手に『高嶺の花』なんて言われ出す始末。
みんなの理想が詰まった『営業2課、三崎結菜』が独走し、本当の私は何処かへ置いていかれてしまった。
今さら見つかったところで自分を出すタイミングなどとうに失ってしまっていて、もう小出しにしていくことすら不可能だ。
全てが窮屈に感じながらも、今日もまた私は皆の理想を演じきる。
デスクに戻り黙々と事務処理をしていると、あっという間に12時になっていた。
ランチを外で取るか社食で済ませるか考えていると、
「結菜さん、楓さん、ランチ行きませんか?」
沙耶ちゃんが私の斜め向かいの楓と共に誘ってくれた。
「いいわね。行きましょ」
楓がデスクの下からお洒落なバッグを取り出した。
「私、美味しい穴場のお店見つけたんです。行きませんか?」
「沙耶ちゃんが美味しそうって言った所でハズレはないもんね。期待してるわ」
私もバッグを肩にかけ、3人でフロアを出て行った。
他人よりも少し目立つ容姿のおかげで勝手に『高嶺の花』なんて言われ出す始末。
みんなの理想が詰まった『営業2課、三崎結菜』が独走し、本当の私は何処かへ置いていかれてしまった。
今さら見つかったところで自分を出すタイミングなどとうに失ってしまっていて、もう小出しにしていくことすら不可能だ。
全てが窮屈に感じながらも、今日もまた私は皆の理想を演じきる。
デスクに戻り黙々と事務処理をしていると、あっという間に12時になっていた。
ランチを外で取るか社食で済ませるか考えていると、
「結菜さん、楓さん、ランチ行きませんか?」
沙耶ちゃんが私の斜め向かいの楓と共に誘ってくれた。
「いいわね。行きましょ」
楓がデスクの下からお洒落なバッグを取り出した。
「私、美味しい穴場のお店見つけたんです。行きませんか?」
「沙耶ちゃんが美味しそうって言った所でハズレはないもんね。期待してるわ」
私もバッグを肩にかけ、3人でフロアを出て行った。