Perverse
津田さんとの食事の次の日。



私は楓と沙耶ちゃんとの3人で、当初から予定していた週末ディナーを楽しんでいた。



今一番の話題のお店とはいったもので、計画して予約してから3ヶ月、やっと念願の女子会ディナーなのだ。



大々的な看板が出ていないので少し不安もあったが、見つけたお店の外観を見た途端、何だかとても暖かみを感じて安心できた。



迎えてくれた双子ギャルソンのキラキラ具合に眩暈を起こしそうになりながら案内された席は、オープンキッチンが良く見えるけれど程よく端で静かなテーブル席。



コース料理も有名だけれど、やっぱりたくさんの種類をたくさん食べたい私達は、いろいろと頼んでシェアする事にした。



恐ろしくキラキラギャルソンさんの欠片でも柴垣くんにあればいいのに…。



そう思ったけれど、そうなると更に倍率が上がるだろうと考えを改めた。



無愛想でもいいんだ。



柴垣くんが柴垣くんならそれでいい。



料理が運ばれてくる間2人に尋問され、私は昨日の津田さんとの出来事だけを掻い摘んで2人に話した。



目を輝かせて聞いてくれる沙耶ちゃんと反対に、



「私なら津田さんを選ぶわね、絶対に」



楓は眉をしかめてそう言った。
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