私の遠回り~会えなかった時間~
3
「お母さん、行って来るよ。」
「そんな恰好で行くの?」
お母さんは私の姿を見て言った。
よれよれの厚手のカーディガンに色の抜けた履き古したジーンズ。
いつもの家でのおなじみの服装だ。
「だって髪をそろえてもらったら、真っ直ぐ家に帰って来るだけだよ。」
わざわざ私を呼び止めたお母さんに私は首をかしげる。
「だって加代さんじゃなくて新しい美容師さんに初めて会うんでしょ?ちょっと失礼じゃない?」
「いつもと一緒で良いのよ。今日が最後で別の所に変わるかもしれないし。」
私はお母さんの様子を笑い飛ばす。
「本当に良いの?」
珍しくお母さんはしつこい。
「時間に遅れる方が失礼だから、もう行くよ。」
「そんな恰好で行くの?」
お母さんは私の姿を見て言った。
よれよれの厚手のカーディガンに色の抜けた履き古したジーンズ。
いつもの家でのおなじみの服装だ。
「だって髪をそろえてもらったら、真っ直ぐ家に帰って来るだけだよ。」
わざわざ私を呼び止めたお母さんに私は首をかしげる。
「だって加代さんじゃなくて新しい美容師さんに初めて会うんでしょ?ちょっと失礼じゃない?」
「いつもと一緒で良いのよ。今日が最後で別の所に変わるかもしれないし。」
私はお母さんの様子を笑い飛ばす。
「本当に良いの?」
珍しくお母さんはしつこい。
「時間に遅れる方が失礼だから、もう行くよ。」