私の遠回り~会えなかった時間~
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案の定、寝過ごしそうになった私達は慌てて起きると、私は一度家に戻る事にした。

「もっと知紗と居たいな。」

今日は朝から子供のような彬の様子。

私はその見慣れない姿にクスリと笑う。

「お互い仕事でしょう。昨日会社に出社していないから、今日は余計に遅刻出来ないよ。」

「送って行こうか。」

私は時計を見上げた。

「まだ時間が有るから、歩いて帰るわ。じゃあね。」

私はそう言いながらも急ぎながら靴を履く。

「知紗。」

彬のその優しい声に私は顔を上げた。

「週末を楽しみにしている。」

そんな彬に私は微笑むと、美容院を出た。
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