私の遠回り~会えなかった時間~
「俺が知紗をきれいにしてやる。」

彬のその言葉に私は静かにうなずく。

「私もちゃんとやり遂げる。」

私の言葉に嬉しそうな彬の雰囲気を感じる。

私は自分の車に乗り込んだ。

「知紗、この仕事が終わったら、ちゃんと俺との結婚を考えてくれないか。今すぐにとは言わないから、ちゃんと自分達の未来計画を立てないか。」

私は窓の向こうの彬を見つめてうなずく。

「はい。」

私は胸がいっぱいでそう答えるのが精一杯。

私は彬と静かにキスを交わすと、彬に見守られながら車を発進させた。











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