私の遠回り~会えなかった時間~
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この数か月のなんと慌ただしかった事か。

私のポスターは会社の想像を超えて、かなりの反響を呼んだ。

その騒ぎの中、私のプロジェクトは動き出した。

それは会社から大々的に発表され、私には密着のクルーが付く事となった。

そして私に帯同するスタイリストが久保さんに決まった。

それはもちろん彬が辞退したから。

私はあれ以来当然彬に会っていない。

加代さんもこんな私に愛想を尽かしたのか、家に寄る事もなくなった。

この展開についていけないお母さんだけがあたふたしている。

でも彬の事は触れてこない。

彬から加代さん、そしてお母さんに事情は伝わっているんだろう。

「明日の飛行機は何時だった?」

お母さんは私の支度を手伝いながら聞いた。

「うん、10時だったかな。」

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