私の遠回り~会えなかった時間~
「そんな時間はありません。」

私は私で木本さんをあしらう事が上手くなって来た。

あの時から、私達の関係は微妙なバランスを保ちながら、少しずつ変わって来たのかもしれない。

私は木本さんに彬のこと以外はさらけ出せるようになっていたような気がする。

やはりすべてを受け入れてくれる人がそばに居るというのは心強い。

やっとその事に気が付いて来た私。

いろいろな経験は、私をいろんな意味で大人にしてくれているのかもしれない。

仕事をしていれば当然嫌な事もある。

信じられない嫌がらせもある。

でも久保さんと木本さんだけは何があろうが私の味方。

そう考えると、仕事に関しては、つらい事ばかりだったかもしれない。

でも二人が居てくれたから。

「いつもありがとうございます。」

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