私の遠回り~会えなかった時間~
22
目標を持って仕事をこなすというのは、こんなに気分的に違うものなのだろうか。
それまではどちらかと言えば無機質な表情のないポスターの評判の良かった私だったが、最近は笑顔のものも受け入れられるようになって来た。
お蔭で、起用されるイメージが広がった。
あれからあっという間に5年が過ぎようとしている。
今日は珍しく着物での撮影だった。
着物ならば自分で着られるので自ら支度をした後、念のため久保さんのチェックを受けた。
「本当に上手に着付けが出来るのね。今日も完璧よ。」
そう言って久保さんは褒めてくれた。
「そうそう、今日のメイクは私じゃないのよ。」
それは私がこの仕事を始めてから初めての事だ。
「会社から一流のスタイリストさんに来てもらったの。」
「でも今日は…。」
それまではどちらかと言えば無機質な表情のないポスターの評判の良かった私だったが、最近は笑顔のものも受け入れられるようになって来た。
お蔭で、起用されるイメージが広がった。
あれからあっという間に5年が過ぎようとしている。
今日は珍しく着物での撮影だった。
着物ならば自分で着られるので自ら支度をした後、念のため久保さんのチェックを受けた。
「本当に上手に着付けが出来るのね。今日も完璧よ。」
そう言って久保さんは褒めてくれた。
「そうそう、今日のメイクは私じゃないのよ。」
それは私がこの仕事を始めてから初めての事だ。
「会社から一流のスタイリストさんに来てもらったの。」
「でも今日は…。」