私の遠回り~会えなかった時間~
ああ、私の髪型…。

私が一瞬どう返事をしようかと迷ったけれど、その前に浜田さんがにこりと笑った。

「大沢さん、その髪型、凄く似合うわ。」

浜田さんはその勢いのまま、私を食い入るように見た。

「ええ、昨日新しい美容師さんに切ってもらったら、こうなっちゃいました。」

私は照れくさそうに笑うしかなかった。

「そうなの。」

浜田さんはまだ私をじろじろ見ている。

「浜田さん?」

少し困ったような浜田さんの顔を見て、私は首をかしげながら見る。

「大沢さん、あなたは気が付いてないようね。ただでさえあなたは男性社員にモテるのよ。そんな可愛くイメチェンしちゃったら、ますます周りが騒がしくなっちゃうわね。」

浜田さんは一息ついた。

そんな風に言う浜田さんを見て、私は思わず吹き出した。
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