私の遠回り~会えなかった時間~
そして私にホッとした様な笑顔を向けた。
「今度知紗が行きたいところに一緒に行こう。」
「でも私達のお休みは合いませんよ。」
そう、美容院は月曜日がお休み。
私は土、日曜日がお休み。
美容院の稼ぎ時を休業には出来ないだろう。
すると彬さんは天井を向いて唸り出した。
「やっぱり一緒に住むか?」
彬さんはいつもの調子に戻ったかのように、ニヤリと笑った。
「どうしてそういう事になるんですか!」
彬さんは私の言葉にフッと笑うと、私の顔を覗き込んだ。
そして私の肩に手を置いた。
「俺はずっと知紗と一緒に居たい。」
彬さんの顔が近づいて来て、私の耳元で囁く彬さんがくすぐったい。