【短】恋愛ロマンチスト
「マカロンてさ、滅茶苦茶じっくり仕込まないと上手く形にならないんだよね」
「そうなんだ?」
「うん。材料は低温にしとかないといけないし、色々大変」
「ふぅん…じゃあ、その手間の分、私は天哉に愛されてるってことかな?」
「そうだよ…」
「え…?」
ほんの少しだけ驚いたような顔をして、俺の方を向く彼女。
そんな彼女との距離をそっと縮めて、俺はちょんと小さくキスをした。
「普段は、照れくさくてなかなか言えないけどさ…。俺、莉夏のこと、滅茶苦茶好きだから…特別だから」
「天哉…」