ねぇ先輩、名前をよんで。


「真面目かよ、後悔させてやればいいんじゃねーの?

そんな奴」


「後悔って……」


私がつぶやくと、

彼は頭をガシガシとかきながら小さくつぶやいた。


「そんな可愛い格好してるくらいだし、

そのまま帰るのも勿体ねぇだろ……」

「えっ?」


「腹減ったんだよ、なんか食いにいくの手伝えよ」


可愛いって……。

ちらりと彼に視線を向けると。


「あ……っ」


耳がほのかに赤くなっていることに気がついた。


なんだ……。

照れてるし。


私を元気付けるために

そうやって慣れないこと言ってくれたんだろう。


ちょっと可愛らしいかも。


立ちあがる清水くんの後をついていくことを決めた私は

先輩には申し訳ないと思いつつも


少し心が楽になった。


「清水くんはさっきまで何してたの?」




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