ねぇ先輩、名前をよんで。
ペットって……。
清水くんとパチっと目が合うと、彼は口角を上げる。
ワザとだな……。
クールって言われているけど、
意外と表情が豊かだと最近は思う。
「おはよー!」
私が自分の席についた時。
風香ちゃんが話しかけて来た。
「どうだった?先輩とのデートは」
そうだった……。
風香ちゃんには一緒に水族館に行くって言っちゃったんだっけ。
あの時。
よっぽど浮かれていたんだなと思う。
「うーんとね、
途中で具合悪くなって帰っちゃった……」
「えー!もったいない!
でもまぁ……体調不良じゃしょうがないもんね?」
風香ちゃんは目を大きく開いたあと、
キラキラした目をして聞いて来た。
「でもさ、少しは一緒にいたんでしょ?
楽しかった?」
「うん……まあ」