ねぇ先輩、名前をよんで。
私の決意
鳴らない携帯。
聞こえない足音。
先輩から逃げた昨日。
彼が私を追いかけることも、連絡をするような事も無かった。
期待なんてしてなかったけれど、
彼の気持ちが目に見えて現れていて苦しかった。
私と先輩の関係はそういう関係だ。
先輩の元から私がいなくなったところで、彼は気にかけたりしない。
いつまでも、私だけが走って追いかけているような恋だった。
「はよ」
「おはよう」
昨日はあの後。
清水くんから告げられた想いを断った。
まっすぐに伝えられた思いを、
他の人を見ているまま受け入れることなんて出来なくて、頭を下げた。
それでも清水くんは優しい腕で私のことを包みこんで
"気が変わるまで待つ"
と言ってくれた。
心が痛かった。