ねぇ先輩、名前をよんで。



逃げる前に1歩、進んでみよう。


頑張れ自分。



次の日。

私は勇気を出してクラスの女の子に声をかけた。


『お弁当、一緒に食べてもいいかな』


いつもひとりでご飯を食べていた。


あの時はみんないてくれたのに、

楽しくご飯を食べていたのに、って


引っ越しが私のすべてを変えたんだってずっと恨んでいた。


でもそうじゃない。


『もちろん。一緒に食べよう』


自分から声をかければ、

クラスの子たちは笑顔を向けてくれた。


食べる場所を開けてくれた。


自分のことをよく思ってないんじゃないかと思っていた人も


話してみれば全然そんなことなかった。


逃げていたのは自分だ。


勝手に決めつけて、

どうせ出来ないなんて下を向いていただけだ。



< 17 / 250 >

この作品をシェア

pagetop