ねぇ先輩、名前をよんで。
逃げる前に1歩、進んでみよう。
頑張れ自分。
次の日。
私は勇気を出してクラスの女の子に声をかけた。
『お弁当、一緒に食べてもいいかな』
いつもひとりでご飯を食べていた。
あの時はみんないてくれたのに、
楽しくご飯を食べていたのに、って
引っ越しが私のすべてを変えたんだってずっと恨んでいた。
でもそうじゃない。
『もちろん。一緒に食べよう』
自分から声をかければ、
クラスの子たちは笑顔を向けてくれた。
食べる場所を開けてくれた。
自分のことをよく思ってないんじゃないかと思っていた人も
話してみれば全然そんなことなかった。
逃げていたのは自分だ。
勝手に決めつけて、
どうせ出来ないなんて下を向いていただけだ。