ねぇ先輩、名前をよんで。
「うーん……」
先輩に想いを伝えた次の日に、
風香ちゃんにも全てを話した。
先輩にはずっと思っている人がいたこと。
その人が事故で亡くなってしまったこと。
先輩が私を見てくれることはないと気づいていながら
ずっと側にいたこと。
それを聞いた風香ちゃんは
"頑張ったね"
と頭をなでてくれた。
今まで応援されない恋をしていることを
自分の口から誰かに言うことは出来なかった。
その恋はおかしいって言われるんじゃないかって思っていたから。
やめた方がいい。
そう言われると分かっていたから
言うことが出来なかった。
だけど風香ちゃんは、私の話を聞いて
ちゃんと気持ちを伝えられて良かったねと言ってくれた。